先日、ベルギーで痛ましいテロ事件が発生しました。それに関連する中国語の報道記事などを読んでいたところ、中国語でヨーロッパの国名をどのように言うか気になったのでいろいろと調べてみました。
ただ調べていて新たな疑問が湧いてきました。どこからどこまでをヨーロッパとするのかという問題です。簡単に「EU加盟国をヨーロッパとしよう!」としてもノルウェーやスイスは加盟しておりませんし、「バルト三国やロシアも入れよう!」とするとかなり範囲が広くなってきます。
多いには越したことはないため、いったんWikiの欧州評議会参加国をもとに、知っておいた方がいい名前(バチカン・ベラルーシ・モナコ・コソボ)を加えて全部で50挙げてみました。それでは次から中国語でヨーロッパの国名を何というか見ていきましょう。
中国語でヨーロッパの国名
ほぼ全てが元の言語からの音訳なので、漢字の意味と関係がありません。音訳とは、元の言語での発音の音に対し、同じような発音の中国語の漢字をあてる言い方です。漢字の音がキーとなっているので、漢字の意味に深い関連性はありません。日本でいうところのカタカナ英語に近いですね。実際、中国語での国名の発音は日本語のカタカナ国名の発音と似ています。英国のように日本と同じ漢字を使っている国なら分かりやすいのですが、音訳された名前は漢字だけ見てもどこの国か分からないのが難しいところです。
一方でこの中に2つだけ意訳されている名前があります。意訳とは元の言語での意味に対し、同じ意味の中国語の漢字をあてる言い方です。この場合、中国語の音は元の国名とは関連性がなくなります。国名と漢字の意味が同じ国が2つ、それはどれでしょう?
さて、先ほどのクイズ、国名と漢字の意味が同じ国はどれか分かりましたか?答えは冰岛(アイスランド)と黑山(モンテネグロ)です。アイスランドはそのまんまという感じがしますね。「モンテネグロ」はモンテネグロ語で「黒い山」を意味するそうです。こちらも中国語では意訳されています。ただし台湾華語ではモンテネグロを言う場合、音訳の蒙特內哥羅を使うそうです。
梵蒂冈(バチカン)は正式名称は梵蒂冈城国(バチカン市国)です。「城国」ってなんかカッコイイですね(笑)。この「城」は城郭を意味する城堡ではなくて都市を意味する城市からきています。
なお、先日ご紹介したHSKの出題語彙の中にはヨーロッパの国名は出てきませんので、試験対策で上記を覚える必要はありません。HSKで出る国名はただ1つ中国だけです。時事ニュースを見る際に活用していただければと思います。意外なところでは、中国人はサッカー観戦が好きな人が多いので、中国人とおしゃべりする際、サッカーのワールドカップネタで盛り上がる時に役に立ちますよ。
以上、中国語によるヨーロッパの国名でした!