今は旧暦の12月。2016年の旧暦の1月1日を祝う春節は2月8日ですね。もうすぐです。中国の正月休暇は旧暦の春節の前後に設けられます。この旧正月休暇は中国で1年間のうち最も長い公式の休暇となるため、この休暇前後に実家へ帰省する中国人の大移動が始まります。この時の込み様は日本の比ではなく、一説によるとこの春節期間中にのべ37億人が移動するそうです。(往復や期間中の移動も含めるので中国の人口の2倍を超える数字になる)
この春節期間前後の中国人の大移動により、中国の交通機関は極度のプレッシャーにさらされます。なにせ30億人以上の人々の移動を切り盛りしなければならず、普通の対応では大パニックに陥ってしまうからです。春節期間前後の交通機関による特別対応のことを春运(Chūnyùn)といいます。春节运输(Chūnjié yùnshū)の略ですね。
今日はこの春运に関する話題を見てみましょう。
2ヶ月前から始まる切符争奪戦
春節休暇前後の鉄道の切符争奪戦は、毎年中国铁路总公司が春运の期間を設定することから始まります。通常は旧暦の12月16日から40日間を春运の期間と定めます。
今年の春运の期間は2016年1月24日から2016年3月3日まで。旧暦でいうと12月15日から翌年1月25日にあたります。
それぞれ乗車日の60日前(約2ヶ月前)からネットや電話で切符の予約ができます。中国の会社では11月~12月にかけて、実家へ帰省するための切符を予約するために、仕事そっちのけで予約に励む場面を見ることができます(笑)。
次の記事は先日のニュースで、そろそろ始まる春运の期間について、まだまだ穴場の切符があるよという記事です。
これを見ると、2016年の移動のピークは2月2日~6日になるようですね。2月7日が除夕(旧暦の大晦日)なので、この日までは実家にたどり着いておきたいということでしょうか。
また、記事には春節の過ごし方の変化についても触れられています。曰く、最近は若者が実家に帰るという動きにも変化が出始め、父母が都会に出て来て若者と一緒に春節を過ごす逆流現象も起きているとか。逆の動きをしたほうが切符を取りやすいということも影響しているかもしれませんね。
用語紹介
それでは春运に関連する用語を紹介しましょう。
「実家へ帰る」の言い方は他にもいろいろあって、回家乡と言ったり、単に回家と言うだけで実家への帰省を意味することもあります。
以上、春節の大移動についての解説でした!